海辺でぬるく撮ってます

星空撮影の記録とか

天の川、東側の広がり

撮影日時:2021年8月26日 20時30分ごろ

撮影地 :静岡県加茂郡東伊豆町 熱川温泉
撮影機材:SONY ILCE-7SM3
     LAOWA 15mm F2 ZERO-D
その他 :PROSOFTEN Clear(W), Starry Nightを併用
     固定撮影
露光等 :f2.8 / ISO4000 30秒24枚
後処理等:Sequatorにて加算平均合成の後、Stella Imge9 にてカブリ等各種補正

     Luminar4にてレタッチ


 上の写真は地上景が伊豆大島で上端に夏の大三角、その間にもやっと広がっているのは雲ではなくて天の川銀河の裾というか、星の集まりです。天の川というと天空に流れる星の川というイメージ。ネットに沢山アップされている写真でも日本で撮影されたものであれば、南東、もしくは南側の低いところにある、さそり座、いて座あたりの太くて明るいところから夏の大三角にかけて伸びた星の帯が、はくちょう座の後ろでグッと細くなり、ケフェウス座との間あたりで急カーブを描いてカシオペヤ座に向かっていく様を再現したもが多いと思います。でも、裾の広がりに狙いをつけて撮影、後処理をすれば、東側に雲のように広がる数多くの星の姿を再現することができるのです。ちなみに、この広がりは条件さえ良ければ目視でも容易に確認できて、春先のよく晴れた夜明け前ならば小田原市・御幸の浜でも存在がわかります。


 では、どうしてそのあたりを再現した写真を目にすることが少ないのかと言うと、それは「日本で撮影しているから」ということに尽きると推測しています。下の写真は追尾撮影することで、特に淡いモヤモヤまで再現することを狙ったものですが、中段の東伊豆で撮影した写真であれば大島町や三原山上空の雲との区別をつけ難いし、下段の小田原で撮影した写真であれば東京湾上空の光害や埃がいっぱいの空気との境がわかりません。


 時間をかけて丁寧に撮影して「この薄雲や光害カブリが残念だね」という評価をつけられたのでは泣くに泣けない、そこで低いところの光害カブリも天の川の広がりも一緒に処理して消してしまっている。そんなところなのではないでしょうか。南東から東側の低いところギリギリまで暗いところって、本州では紀伊半島の先端くらいしかないのかもしれないと思うと仕方がないことなのかもしれません。

撮影日時:2021年6月9日 21時30分ごろ

撮影地 :静岡県加茂郡東伊豆町 白田温泉
撮影機材:SONY ILCE-7SM3
     LAOWA 15mm F2 ZERO-D
その他 :PROSOFTEN Clear(W), Starry Nightを併用
露光等 :f4 / ISO4000 61秒17枚、ナノトラッカーによる追尾撮影
後処理等:Sequatorにて加算平均、Stella Imge9 にてカブリ等各種補正
     Luminar4にて地上景を固定撮影したものを入れ替えた後、レタッチ


撮影日時:2021年3月11日 4時ごろ

撮影地 :神奈川県小田原市 御幸の浜
撮影機材:SONY ILCE-7SM3
     SONY FE 20mm F1.8 G
その他 :PROSOFTEN Clear(W), Starry Nightを併用
露光等 :f2.5 / ISO1250 30秒21枚、ナノトラッカーによる追尾撮影
後処理等:Sequatorにて加算平均、Stella Imge 9 にてカブリ等各種補正
     Luminar4にて地上景を固定撮影したものを入れ替えた後、レタッチ