海辺でぬるく撮ってます

星空撮影の記録とか

青い馬頭星雲

撮影日時:2022年6月30日 20時30分ごろ

撮影地 :静岡県加茂郡東伊豆町 白田温泉
撮影機材:SONY ILCE-7SM3
     Askar FMA180(付属のレデューサーを使用)
その他 :LPR-Nフィルターを使用、スカイメモーSWによる追尾撮影
露光等 :f4.5 / ISO10000 15秒16枚+30秒18枚+61秒26枚+91秒20枚
後処理等:PixInsightで加算平均合成、フラット補正等してストレッチ
     Luminar4にてレタッチ


 難敵として知られた青い馬頭星雲です。さそり座の左のハサミの外側にあって、中望遠くらいで小さく撮影すると簡単に撮れますが、最近アップしたさそり座の写真を見ていただけばおわかりのように私が撮って仕上げると薄い水色。また、画角を狭めてアップにすると明度のコントラストも急激に失って、より一層分かりづらくなります。ちなみに、上の写真では水色に強引に青を足してコントラストを稼いでいます。
 私の推測では、人間の知覚にはエッジというか階段的な明度や色彩の変化をヒントにして物体を認識する特性があり、アップにすると明度変化がなだらかになるために脳が認知しにくくなっているのではないかと考えています。加えて、ISO10000と低ノイズが売りの7SM3でも厳しい条件で撮っているため、なだらかな変化がノイズに埋もれいてることも想像に難くありません。対策法としては、絵画では「無いはずの輪郭線」を書き込んだりするのですが写真では無理。 そもそも夜空は暗いので輪郭線をひいても分かりませんね(笑)。
 さまざまな作例を見ながら次の一手を考えているのですが、お金をかけずに手軽に対処する方法としては「明るい写真用レンズを使ってISO値を下げる」とか、「青い光が地上まで届きやすくなる空が澄んだ季節を待つ」くらいしか無さそうです。

 ところで、馬の頭部らしく見えるようにするには下の写真のように北を下に、南を上にする必要があります。名付けた人は南半球で観測したんでしょうか?。